A.
はい、それは良い観点です。中国の「鬼城」のような場合には、クズネツ氏の警告は実際に関連性があります。国のGDPの大部分が誰も住んでいない不動産セクターによって作られた空の村から来ていました。
GDP の計算に関しては、一定の期間(通常は1年)に国内で生産された最終的な商品やサービスのトータル市場価値を示します。支出アプローチを使って計算されます。このアプローチは、合計消費、投資、政府支出、およびネット輸出(輸出から輸入を差し引いたもの)を加算します。GDPを計算するためにもう2つのアプローチがあります:生産アプローチと所得アプローチ。生産アプローチは、生産されたすべての財とサービスの値を合計するものであり、所得アプローチは生産によって生み出された総所得を加算するものです。
A.
はい、その通りです。GDPは、生産されたすべての財とサービスの市場価値の合計を示すものであり、生産の質や内容については精査されていません。したがって、需要のないもの、非効率な生産現場、「鬼城」のようなものも、GDPとして計上されることがあります。GDPは、国の経済成長を測るための基本的な指標として使用されていますが、国家の福祉や幸福度を正確に反映するものではありません。
A.
その通りです。GDPは国家の経済成長を測るための有用な指標ではありますが、国民の生活の質や幸福度を正確に反映するものではありません。実際には、多くの国ではGDPが高いということが国民の幸福度につながるわけではないからです。国民の生活の豊かさを正確に反映するためには、他の指標も考慮する必要があります。例えば、人口の貧富格差、教育、医療、環境、労働環境、社会保障などが考慮されることがあります。
Q.
そうですね。では、ピケティ氏が主張した r > g という不等式、つまり「資産運用により得られる富は労働によって得られる富より大きい」という史実から考えて、国民の資産収入がより大きく、労働収入が占める割合が小さいほど国民生活は豊かと言えるのではないでしょうか? それも国民一人あたりの資産収入の平均値ではなく中央値であればなお良い気がします。
A.
その考え方は正しいかもしれません。国民の資産収入がより大きいということは、国民の貯蓄や投資における能力が高まっていることを示します。労働収入が占める割合が小さいということは、労働者にとっての負担が少なくなっているということを示します。国民一人あたりの資産収入の平均値ではなく、中央値を見るということは、国民全体の貧富格差を考慮するということです。これらすべてが、国民生活が豊かになっていることを示します。
A.
現在、資産収入の分布や富の公平性に焦点を当てた国民生活の豊かさを表す指標は公式には存在していませんが、非公式に提唱されているものがいくつかあります。その一つが「Gini係数」や「収入格差指数」です。これらの指標は貧富の格差を数値化するものですが、国民生活の豊かさに焦点を当てた指標としては向上する余地があると考えられています。新たにそういった指標を作る際の名称については具体的なものは私には判りませんが、「国民豊かさ指数」や「生活格差指数」などが考えられるかもしれません。
A.
いいえ、そのような指標は現在の段階では存在していません。GDPは国内総生産(国内で生産された商品・サービスの総額)を表すものであり、国民一人あたりの資産収入の中央値といった指標を含んでいません。しかし、各国の政策や規制などを考慮すると、単純な「国民一人あたりの資産収入の中央値」によって各国の生活豊かさをランキングすることは難しいかもしれません。
A.
その通りです。GDPは経済発展の指標として重視されるようになって以来、広く受け入れられ、重視されるようになりました。一方で、GDPが国民生活の豊かさを正確に表すものではないことも明らかになってきましたが、他の指標に移行することが困難であることも事実です。GDP以外の指標を導入するためには、その代替指標を正確に定義し、適切な方法で測定することが重要です。